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エネルギー解放率(G)

破壊力学的特性値としてのエネルギー解放率は、複合材料の材料試験に重要です。

試験の目的

この特性値は、既知の距離にわたって亀裂を伝播させるのに必要な単位表面積当たりのエネルギーとして定義されます。 試験結果は、積層の亀裂促進感度を表す値です。

測定中は、負荷される荷重のタイプよって違いがあります。。

  • モード I: 亀裂開口
  • モード II: 面内せん断
  • モードIII: 積層面に対する捻り横荷重

モードIでのエネルギー放出率の測定は最も頻繁に使用され、とりわけISO、ASTMおよびEN規格に記載されています。 モードIII には現在のところ規格は存在しません

ASTMモードIとモードIIを可変モードの比率で組み合わせた混合モード法について説明しています。

モード I*モードIIモードII混合モードI/II
試験アレンジダブルカンチレバーモード試験
(DCB試験)
エンドノッチ曲げ試験
(ENF試験)
校正されたエンドローデッドスプリット試験
(C-ELS試験)
混合モード試験
(MMB試験)
負荷タイプ
  • 亀裂開口
  • 引張試験
  • 面内せん断
  • 曲げ試験
  • 積層面に対するねじり荷重
  • モードIとモードII
    変動比率による組み合わせ
  • 亀裂開口:引張試験
  • 面内せん断:曲げ試験
規格
  • ASTM D5528
  • ISO 15024
  • EN 6033(廃止)
  • Airbus AITM1-0005
  • Boeing BSS 7273
  • ASTM D7905
  • EN 6034
  • Airbus AITM1-0006
  • Boeing BSS 7273
  • ISO 15144
  • ASTM D6671

* モードIが最も一般的に使用されます

モードIIーSENB/ENF試験アレンジにおける測定

モードII では、ノッチ付き試験片を用いた曲げ試験、引張および圧縮試験で荷重を加え測定します。

モードIIエネルギー解放率の測定は、曲げ試験として規格化されています。 曲げ試験で生じるせん断応力を亀裂を進展させるために使います。 試験片はSENB(シングルエンドノッチ曲げ)で表示されますが、ENF(エンドノッチ曲げ)も一般的に使用される用語です。 たわみは、クロスヘッドの移動(剛性の補正付き)または中心に取り付けられた変位トランスデューサーを使用して測定されます。

亀裂発生点は最大応力によって決められます。 試験終了時、試験片を液体窒素中で冷却し、次いで完全に破断させ破断面を測定します。

ミックスモード曲げ(MMB)

ミックスモード曲げは一方向積層体に対して測定を行います。 モードIとモードII が組み合わされ、エンドローディングブラケットの位置がモードIとモードIIの対応比率を決定します。

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名前 タイプ サイズ ダウンロード
  • 製品情報: 長繊維強化複合材のG1C試験用冶具 PDF 2 MB
  • 製品情報:ミックス曲げ試験冶具 PDF 254 KB
  • 業種別パンフレット: 複合材料 PDF 7 MB
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