一連の制御を実行するには、実際の値を測定装置で測定し、設定値と比較して、偏差があればアクチュエータで調整する必要があります。制御変数の実際の値は、測定装置によって測定されます。次に、実際の値と設定値の差が決定されます。これは制御偏差 (e = s – i) と呼ばれ、コントローラーの実際の入力変数を表します。コントローラーは、その伝達関数に基づいて、制御パスの一部であるアクチュエーターを駆動する制御パラメーター (u) を計算します。したがって、制御パスは、コントローラの影響を受けるシステム全体の一部となります。これは、作動点 (アクチュエータがアクションチェーンに介入する位置) で始まり、測定点 (制御変数が測定される位置) で終わります。制御プロセスは、設定値の変更または外乱の影響によってトリガーされます。外乱は、たとえば、周囲温度の急激な変化などです。外乱を引き起こす変数は、外乱変数 (z) と呼ばれます。外乱変数が変化するたびに、実際の値が変化し、システムを目的の状態に戻すための制御プロセスがトリガーされます。
硬さ試験におけるクローズドループ制御のメリット
クローズドループ制御システムによる電子制御と継続的に荷重を加えるという原理は、硬さ試験機に大きな利点をもたらします。
- 荷重は正確にかけられ、継続的にモニターされ、これにより、圧子が取り付けられているときのオーバーシュートの防止と、振動に対する高レベルの非感受性の両方が担保されます。
- 試験サイクルが電気的に制御されているため、オペレーターによる影響を受けにく試験のため、高い再現性をもたらします。
- さらに、ISOおよびASTM規格シリーズで規定されているプリロードとメインロードの厳密な時間要求を満たすことが担保されますが、これは手動による試験開始の場合には当てはまりません。