バイオマテリアルの2軸試験
適切なモデリングのためにはバイオメカニカル的な挙動と生物学的な組織のマイクロストラクチャーを正確に測定されなければなりません。体内のほとんどの組織は多軸の荷重を受けるために、組織に多軸の荷重を負荷する試験機が必要となります。
結果として、ツビックローエルでは生物学的な組織や人工組織のメカニカル的な特性値を測定するための2軸試験機を開発しました。それぞれのドライブがポジション、力、ひずみで個別に制御された4つのリニアドライブを1つのシステムにまとめています。力の測定はXY軸にそれぞれ2つ配置された耐水性のロードセルで測定されます。加えて、4つのtestControl 制御測定装置及び媒体の温度コントロールを最適に行う液槽も装備されています。ロードセル1つあたりの最大測定荷重は100N、分解能は0.6 mNとなります。引張方向への変位レンジは50 mm(分解能0.1μm)、最大試験スピードは2,000 mm/min。
試験片掴み冶具に加えて、試験片はフックとコードを介して回転機構のクランピング冶具でロードセルに接続可能です。この冶具は試験片に均質な荷重を加えることが出来、従って試験片の荷重分散が均一となります。この新しいタイプのマシーンのもう1つのベネフィットはレーザー伸び計です、この伸び計は試験片にマーキングすることなく2次元のひずみ、変位測定を非接触で行う事が出来ます。測定原理はレーザー光で反射するスペックルのパターンをトラックする事が基本となります;これらのパターンはカメラで記録されます。
ナチュラルバイオマテリアルは最初は研究施設で試験が行われます。それからデータは数学的なモデルで解釈され、最後はコンピューターモデルに変換されます。2軸試験機で測定された材料の特性値に基づき、心臓壁をバーチャルでトレースし、心臓壁の動態予測が行われます。
バイオマテリアルと組織の3軸試験
生物の直交異方性の組織のせん断特性値を測定するため、3軸の試験システムが開発されました。試験装置は2つのメインパートから成り立っています:
上部のプラットフォーム、これは縦方向(Z軸方向)に駆動そして下部プラットフォームは水平方向に2つのアクチュエーターが十字上に(XY方向)に駆動します。組織の試験片は試験中、上部と下部のプラットフォームへ接着された薄い皮膜とともに固定、アプリケーションに応じて最適な生理学的な環境の中で試験が行われます。下部プラットフォームは水平に駆動し、上部が固定されているため試験片にせん断力加わります。3軸方向へ直角に(X、Y、Z方向)加わった荷重は上部プラットフォームにマウントしている特別なロードセルで同時に測定されます。
XY方向のリニアドライブの変位はお互いに雄垂直に±14 mm (変位測定分解能は0.25 μm)、最大スピードは3,000 mm/min。3軸の力センサーの最大試験荷重はそれぞれ2N、測定精度は測定値の0.5%以下です。XY方向間の力センサーのクロストーク挙動は0最終値の.5%以上、XYZでは1%以上。