ISO 80369-7及びISO 80369-20に準拠した試験
ISO 80369の一連の規格は、誤った接続を防止することに加えて、意図しない切断や漏れに関する性能仕様を確立しています。
性能試験では、小口径コネクタは、最初に、事前に定義された軸方向荷重とトルクの下で、標準化された対応コネクターと組み立てる必要があります。次に、このアセンブリは漏れまたは緩み試験が行われ、その間に、特定の量の圧力、特定の力、または特定のトルクが、指定された時間にわたって加えられます。接続の漏れや緩みが検出されない場合、コネクターは”合格”と分類されます。
性能試験は通常、特別に開発された試験装置を使用して実施されます。現在使用されているこの試験向けの装置のほとんどと同じように、SpineServで使用されていた以前の装置は、手動で操作するフレームと、必要な力とトルクを加えるように配置されたデッドウエイトで構成されていました。多くの場合、アセンブルと試験は異なる装置で実施する必要があったため、アセンブリを取り付けユニットから取り外して、試験治具に新たに取り付ける必要がありました。SpineServでは、アセンブリ試験のこのような操作が非常に注意深く行われたとしても、試験結果にシステマティックか否かに関わらず様々な影響を試験結果に与えている事に気づいていました。このような装置では、試験結果のトレーサビリティが制限され、検出されない操作エラーのリスクが比較的高くなります。このため、SpineServは、試験の品質を向上させるための内部的な規制を設けました。
ツビックローエルウルムの既存の知識と経験を組み合わせ、SpineServとツビックローエルは”ウルムのコラボレーション”を確立しました。目的は、ISO 80369の一連の規格の要件を完全に満たし、小口径コネクタを半自動でトレーサブルなオールインワン試験を実行できる試験システムを開発することでした。
医療機器を試験する経験豊富で国際的に認定されたサービスプロバイダーとしてのSpineServの仕事は、アプリケーション関連の専門知識を提供することです。
技術的には、新しい試験システムは、捩りドライブを備えたzwickiLine標準的な試験機を活用しています。このマシーンには、200Nおよび2Nmの力センサーが装備されています。空気圧グリップが、機械のベースプレートに取り付けられています。ここでコネクターがグリップされます。基準コネクターは、軸ドライブに取り付けられ、圧力減衰および大気圧未満の空気圧漏れテスト用の空気圧ラインに接続されています。
ISO 80369-7及びISO 80369-20に準拠した試験
testXpert III 試験ソフトウェアによるすべての操作ISO 80369用に特別に開発されたマスター試験メソッドにより、以下の規格の性能試験のいずれかを選択できます。
- 圧力減衰試験法による漏れ
- フォーリングドロップポジティブプレッシャー漏れ試験方法
- 大気圧以下の空気漏れ試験方法
- 応力亀裂試験方法
- 軸方向荷重からの分離に対する耐性試験方法
- 緩みからの分離に対する耐性試験方法
- オーバーライドに対する耐性試験方法
- 緩みによるディスコネクション試験方法
全てのデータ(力、変位、トルク、角度、圧力)が記録されるため、個々のコネクターごとに追跡可能です。さらに、水平方向のアラインメントが必要なドロップ試験を除いて、アセンブル後にサンプルをシステムから取り外す必要はありません。オペレーターが手動で介入しなければならない試験プロセス中の唯一のステップは、”サンプルの配置とアラインメント”です。この段階では、サンプルの変形を防ぎながら、試験片が適切にアラインされ、十分に固定されていることを確認するためにはある程度経験が必要となります。その他のステップは自動で処理されます。
SpineServは、最新バージョンの試験システムを数か月間使用しています。様々なコネクションタイプでの多数の試験により、上記のトレーサビリティ要件、手動介入の必要性の低下(オールインワン)、および操作エラーのリスクの最小化が完全に満たされていることが示されました。さらに、試験回数も大幅に向上させることができました。SpineServなどの認定試験所にとって、新しい試験システムのこれらの機能は、医療機器の試験における豊富な経験と組み合わされて、小口径ルアーコネクタの時間効率の高い品質の試験の前提条件となります。